調教部屋第2部 マドカ視点 第17話「吊るし上げ」芋虫のように身を捩じらせながら、なんとか高飛車女の倒れている場所まで行く。 息を荒げて全裸で寝転がっているスミカだが、汗をほとばしらせた肌に、嫉妬を浮かばせてしまうほど 色っぽさを放っていた。 なんでこんな性格悪い奴に限って綺麗なんだろう。本当に理不尽だ。 この状況と全く同じ! スミカ「はぁ、はぁ、何よいったい・・・。」 『だから、あのアホ面を今度こそシバキあげるのよ。』 スミカ「ふぅ・・・せめてあんたの手が縛られてなければね。」 ヘロヘロで、今では蚊も殺せないほどの力のスミカに、後ろ手と足に手錠をされて いるわたしだけではどうにもならなく見えるのは仕方ない。 『大丈夫、あいつからすすんで外すことになるから。』 そう言うとキツネにつままれたような顔をするスミカ。 まずあたしが解決するべき課題はこれだ。 @校内のテレビにあたし(マドカ)の痴態が録画された映像が流される危険。 Aポスターで刷られた痴態とスマホの映像が外部に漏れる危険。 Bこの状況 @は問題ない。もう夜も深く校内には誰もいないのでテレビ映像であたしのケツが 流されようが観る者がいない。 『・・・ってわけだから、あいつに録られた映像をどうやって取り上げるかなんだけど・・・。』 スミカに耳打ちをする。しばらくスミカは考えたが、納得したようだった。 スミカ「なるほど・・・確かにそれならイケるかも。」 ----------------------------------------------------- 間抜け面のリリが教室に戻ってきた。スミカの変態ポスターを満足そうに抱えている。 『あぁ、ちょっとそこを動かないでくれるぅ?』 いきなりの事に目をぱちくりするリリ。あたしは相変わらず手足を縛られていて、スミカも立ち上がって 壁際に寄りかかっている状態。どう見ても自体は変わっていないのだから。 リリ「何よ急に。」 『あたしのスマホで、ブクマされてるアダルト動画サイト飛んでみ。』 訝しげに、ポケットからあたしのスマホを取り出すリリ。ふと、リリの指が止まった。 ******************** ID:Mado いじめられっ子が裸踊りする動画をUPするよ〜★ 夜10時公開予定!名前などのプロフィールも大公開wwwww ******************** それを見て固まるリリ。リリの親友をいじめて裸で踊らせた動画なのだが、既に動画としてUPしてあったのだ。 リリ「え!?だって、動画は消したはずだし・・・!」 『アンタが消す前からすでに動画にあげておいたんだよ。ダチと笑いながらそれ観るつもりだったんだけどな。』 わなわなと震えるリリを見て笑ってしまいそうになるのを噛み締め、説明を続ける。 『安心して。タイマー設定でまだ公開されてないから。動画自体はそのスマホから確認できるでしょ?嘘だと思うなら見て み。』 その動画は、リリの親友が傷だらけで、無理やり裸で踊らされている映像で、ご丁寧に最後のテロップではそいつの学校名と 名前まで晒されるというやつで、リリの顔色で大体どこを観ているか分かるほどだった。 こいつが夜の10時になると自動的に公開されてしまうわけだ。 その隙に、壁伝いでよたつきながらリリに近づいていたスミカが、あたしのスマホに飛びつく。 驚いて手を離すリリから、ふらつきながらもなんとかスマホを奪還した。 『でかした!どう!?』 スミカ「大丈夫、削除されてないっ!」 リリ「あっ・・・!」 気が動転しているリリが、脱力で既に膝を折っているスミカへ近づこうとする。 スミカはそのスマホをあたしにパス・・・せずに、教室の窓へ投げ捨てる。 校庭から小さい衝撃音が聞こえる。2階から飛び出したあたしのスマホは見事爆ぜたこと だろう。 しばらくして事態が飲み込めたらしいリリ。 マドカ「さあどうするリリちゃん?あの動画を削除するには、あたしが作ったさっきのアカウントに入らないと無理よ?」 あたしのスマホが壊れたのは痛手だけど、これでリリは、あの動画を消す手段がなくなった。 消すためのアカウントのパスワードを知っているのはあたしだけだ。 そして、Aの交渉が充分可能になったわけだ。 ------------------------- |