レズ小説、野外露出

新メンバーは股間丸出し!?



佐奈良 ネヅキ(さなら ねづき)(15)



『』はネヅキの台詞♪ ------------------



「わたしは早苗月ミズナ(さなえづき みずな)。よろしくね。」

 渋谷のファストフード店。丁度ランチタイムで混んでいたこともあり、階段の近くの 狭い席にあたしとミズナちゃんとでハンバーガーを頬張る。

 ミズナちゃんはあたしと同い年らしく、学校は通信制。 丸顔で性格も柔らかそうな雰囲気。口調はのんびりとしていて。 ピンクのカラーコンタクトをつけた丸い瞳をパチパチしながらこちらを見てくるので、 人見知りの自分としては気恥ずかしい。

『さ、佐奈良ネヅキ・・・です。』

ミズナ「いーよタメ口で!」

『あ、は、はい・・・あ。』

 敬語が抜けず慌てるあたしを見てくすりと笑うミズナちゃん。あたしも釣られて苦笑いをうかべた。

ミズナ「ネヅキ・・・っていうと11月の旧暦かぁ!わたしは5月の旧暦!早苗月って五月の旧暦なんだ~。」

 ミズナちゃんが掛け時計を指差す。そうか、”5”と対称に”11”があるんだ。

『えっと、わたしの・・・見てました?』

 自分で訊いておきながら顔が熱いほどに赤くなる。すっぽんぽんでギターを弾き暴れている 姿を晒していればそら恥ずかしいよ・・・。

ミズナ「あ、あぁ、嫌でも目に入っちゃうから・・・。」

 苦笑いを浮かべて右のほほをぽりぽりとかくミズナちゃん。あのライブスタジオでは嫌でも目立つもんね。

ミズナ「ただそれ以上に、ギターテクニックに魅入られちゃって!かっこいいねあれ!」

『そ、そうかな・・・?へへへっ』

 直接褒められたこともなかったので妙な照れ笑いを漏らしてしまうあたし。

『あぁ、でもミズナちゃんの歌声キレイでした!』

ミズナ「ありがとう嬉しい!」

 なんだか久しぶりにお喋りした気がして気分が高揚してくる。そういえば渋谷来てからまともな会話誰ともしてなかった・・・。

ミズナ「歌はたま~に褒められるんだけど、ギターが全然弾けないのよね。」

 ふとあたしの手をギュッと握るミズナちゃん。あたしはドキッとした。

ミズナ「一緒にバンド組まない!?」

『え?』



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『いててて・・・。』

 今日もネットカフェでお泊り。ソファーベンチで寝たせいで腰が痛い。

約束の待ち合わせ場所である駅の改札に到着。レザージャケットに鼻を近づける。予定ではもうアパートを借りて 生活しているつもりなんだけど未だに根無し草。3日前コインランドリーで下着とインナーを洗っただけだからなぁ・・・。

今日ミズナちゃんと会うことになったのは、本格的にバンドを組むにあたって話し合いをするためだ。

ただ、ミズナちゃんはあきらかにポップ系だし、パンク系のあたしとは真っ向から対立しそうなんだけど 大丈夫なのかなぁ・・・?

ミズナ「おまたせ~。早いねぇネヅキちゃん。」

 落ち着いた声の方向へ向くと、棒付キャンデーを咥えたミズナちゃんがゆっくりと改札を抜けてきた。



『え!?』

 
 思わずギャグ漫画のようなリアクションをしながら目を丸くするあたし。何事も無く現れたミズナちゃんだが、何故か股間だけ何も隠すものが無い丸出し状態!
肉付きの良い割れ目の両端をプリプリとさせ、陰毛をチラチラさせながら近づいてくる。


 あたしみたいな似非ロッカー以上にロックな井出達に言葉を失って、ただただミズナちゃんのお饅頭のような股間を じーっと見てしまっていた。

ミズナ「ん?どうしたの?」



『い、いや、その格好は・・・?』

ミズナ「あぁ、ハイソが別柄なのはファッションのつもりだったんだけど。」

『いやいやいや!そうじゃなくて!!!』

 あたしの目線を辿るようにして視線を徐々に下ろすミズナちゃん。

ミズナ「ぎゃぁああああ!!!」

 顔を真っ赤にしたミズナちゃんは、パーカーを下半身へ伸ばしながらその場にしゃがみ込んだ。 まさか、家からここまでその格好で来たの・・・?

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ミズナ「あははっ、ごめんなさい、わたし”超”がつくくらいおっちょこちょいで・・・。」

   急いで100均の紙パンツを履いてもらって、駅の隅っこにあるベンチで二人座る。
いくらおっちょこちょいだからってお尻丸出しで外歩き回るって度を越してる。・・・まぁ、ライブでテンション上がって裸になる あたしも異常だけど・・・。

『お互い気をつけないと大変なことになっちゃいますね。』

ミズナ「ほんとそう。まだ幡ヶ谷駅からだったから良かったけど。」

 ・・・それでも片道20分近くだけどなぁ。

ミズナ「そういえばネヅキちゃんはどこで暮らしてるの?」

『あ、それがまだ決まってなくて・・・。』

ミズナ「そうなの!?野宿?」

『そこまでじゃなくて、カプセルホテルとか、ネカフェとか・・・。』

ミズナ「それなら、わたしのアパートに来ない?狭くてボロいけど、それでもいいなら。」

『い、いいんですか!?』

ミズナ「うん!お互いを知れるいい機会にもなるしね!」

『ありがとうございます!!』

 頭を大きく下げるあたしを慌てて制すミズナちゃん。まだまだ不安は多いけど、少しずつ前に進めてる気がする。




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 ネヅキについて感想なんかも頂いていたので久々の久々に更新。
「ω感」が出たのはいいけど、ミズナみたいな格好の女の子はミュージックジャンルで言うとなんなんだろう?
調べても良く分からなかった(´・ω・`;)
 一応イメージで言うとスイートでポップな感じ(?)。ネヅキのハードコアな路線と対照的で面白そうかなと。

 最初ミズナの名前は”サツキ”にしてたんですが、トトロのサツキを思い出しちゃうんで苗字を11月と対称の5月(早苗月)に
しましたです。 

 



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